イタリアのアルプス地方の街アオスタで、死亡した父親を冷凍庫に保存して2年間、年金を詐取していた男が逮捕された。
メディアの報道によると、ガエターノ・シビエリ(63)は警察の取り調べに、父親の遺体を地下のガレージに隠していたと自供した。
イタリア紙『Corriere della Sera』によると、シビエリは「金が必要だった」と語っている。Ansa通信によると、シビエリは8万ユーロ(およそ1274万円)の年金を引き出していた。
詐欺と死体遺棄などで告発されているシビエリは、2005年1月に91歳の父親を健康クリニックから引き取ったという。
日刊紙『La Repubblica』によると、シビエリは「問題は父が帰りの車で死んでしまったことでした」と語っている。
「私はパニックになりました。どうすればよいのかわからなかったのです。そして遺体を冷凍庫に隠すアイデアが浮かびました」
ガレージを売ろうとしたシビエリの息子マルコさんが、買い手に下見をさせていたときに遺体を発見、警察に通報した。
マルコさんは同紙に「(その中には)ニワトリかウサギが入っているものと思っていました。ふたを開けると、ナイロンのラッピング、パジャマ、そして男の頭部が見えました。動転しましたよ」と語った。
マルコさんは祖父の死を知らず、クリニックにいるものだと思っていたという。